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独立から歳月の浅い国内の治安強化に努めている東ティモール警察が、殺人や国家転覆を図るとする正体不明の「忍者」たちに対し、宣戦布告した。 最近「忍者」の仕業とされたのは、前年12月22日のボボナロ(Bobonaro)県での15歳少女殺害事件、それから1月19日にコファリマ(Covalima)県で男の子の乳児が殺害された事件だ。 自ら完全武装して「忍者撲滅作戦」を率いるロンギノス・モンテイロ(Longuinhos Monteiro)警察長官は、「われわれに挑戦してくる忍者は全員、サンタクルス(Santa Cruz)の墓地に送り込んでやる」と記者団に語った。 「忍者」と呼ばれた占領時代のインドネシア軍暗殺部隊 しかしこの「忍者撲滅作戦」は、24年に及んだインドネシアによる残虐な占領時代に、インドネシア軍から学んだ社会統制の手法を東ティモールの警察が用い、「忍者の脅威」を煽り立てているだけの政治ゲームだとみなす人が少なくない。 「インドネシア軍が市民の活動を制限するためによく使った手だ」と説明するのは、東ティモールの人権擁護団体、HAK協会(HAK Association)のロジェリオ・ビエガス・ビセンテ(Rogerio Viegas Vicente)さんだ。 1975~99年まで続いたインドネシアによる占領下、東ティモールでは住民の誘拐や失踪が日常的に発生し、死亡者は10万人を超えた。ゆえに今も東ティモール人は、謎めいた殺人事件のうわさに敏感だ。インドネシア軍の暗殺部隊は「忍者」と呼ばれ、各地の村の住民たちを震え上がらせた。 2002年の独立後も、覆面で顔を隠した「忍者」による暗殺が現在に至るまで続いているとの報告もある。08年には首都ディリ(Dili)と北部沿岸のリキサ(Liquica)で、「忍者」が子どもたちを誘拐しようとしているとの通報もあった。 オーストラリア政府は東ティモールに渡航する自国民に、「武道集団」とは関わらないよう警告している。「武道集団」とは東ティモールで近年、抗争を繰り広げている若いギャングたちのことだ。 めっちゃ怖い忍びの集団だな PR |